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みやぎ総合家畜市場で最高値/栗原市花山の後藤富男さんの管理牛が記録

 宮城県美里町のみやぎ総合家畜市場で、栗原市花山浅布地区の組合員・後藤富男さんの育てた子牛が、1月13日に行われた子牛市場で同市場最高値の175万9800円(税込み)を記録しました。これまでの最高値は、市場開設後、昨年9月に記録した163万3800円(税込み)で、後藤さんはそれを12万6000円上回りました。

 落札された子牛は、昨年3月19日に生まれた雌牛の「さきひろ」。父は宮城県の基幹種雄牛「茂洋(しげひろ)」で母の父は「勝忠平(かつただひら)」の血統。JA栗っこの優良推奨牛で、東京都の社団法人家畜改良事業団が繁殖・交配用に購入しました。

 「市場では60万くらいで落札されるだろうと考えていたが、まさか167万になるとは」と話す後藤さん。同日、市場を訪れた妻のひで子さんも「130万を超えてから場内が拍手喝采で、涙が止まらくなった」と当時の心境を振り返ります。後藤さん夫妻にとって今回の最高値記録は、新たな復興の象徴となりました。

 後藤さんは、2008年に発生した岩手・宮城内陸地震で家が全壊するなど大きな被害を受けました。畜舎には被害が少なかったですが、山が崩れたり道路が寸断された影響で、1年以上仮設住宅で生活しました。管理する牛は隣市の牧場や花山地区の畜産農家の畜舎を借りて育ててきました。

 避難勧告が解除した一昨年12月、自宅も新築し、牛6頭を自宅の畜舎に戻りました。今回、市場最高値を記録した「さきひろ」は、借りていた畜舎で母牛が受胎し、後藤さんが自宅に戻り初めて出産した子牛だったのです。

 「畜舎を借りていた時は、片道約2キロを通って管理していた。お産には何時間も付き添った事もあった」と苦労を話す後藤さん。自宅の畜舎に戻ってからは安心してエサや管理するできるようになったそうです。

 市場当日や翌日は、同地区の友人などから「おめでとう」と祝福の連絡が相次ぎました。後藤さんは「どの牛にも同じ手をかけて成長させている。現在も3頭の母牛が受胎していて、後々は畜舎も増築させ、牛を管理していきたい」と意欲を話していました。